2015年までに小惑星探査ロボットの新艦隊が打ち上げられる予定

2015年までに小惑星探査ロボットの新艦隊が打ち上げられる予定

もう一つの新たな小惑星採掘ベンチャーは、宇宙の岩石にランデブーするために小型宇宙船の艦隊を送り、その内容物を採取する計画だ。これで、21世紀初頭の10代の若者の小惑星ラッシュに参入したスタートアップが2社になったことになる。このベンチャーも、小惑星の材料をその場で宇宙搭載型3Dプリンターの原料として使うことを計画している。

ディープ・スペース・インダストリーズは本日後ほどサンタモニカ航空博物館でその計画を発表する予定だが、ここでその一端を垣間見てみよう。

  • 2組の小型衛星が地球近傍小惑星の初期探査とその後の軽い採掘を行う。
  • 2015年、DSIは無人宇宙船「FireFly」の打ち上げを開始する。これはモジュール式の55ポンドの宇宙船で、商業衛星に安価に搭載できる。FireFly宇宙船は、約2か月から6か月の旅で小惑星を調査する。地球の軌道上にとどまるか、小惑星に到達するためにさらに遠くに移動するのかどうかは不明だ。
  • ディープ・スペースは2016年に、さらに大型の70ポンドのドラゴンフライを打ち上げる予定で、これは小惑星まで飛行し、サンプルを収集し、2年から4年以内に戻ってくる予定だ。
  • 発見したものに応じて、これらの宇宙船は60〜150ポンドの宇宙岩石を持ち帰ることになる。

最終的な目標は、同社の「マイクログラビティ ファウンドリー」に供給することだ。これは宇宙でニッケルチャージガスを使って金属を印刷する新しいタイプの 3D プリンターだ。同社によると、この金属部品は低融点金属を使用する従来の焼結法で作られたものよりも強度が高いという。同社によると、最終的にはこのファウンドリーはさまざまな部品を製造する深宇宙工場に供給することになるという。この工場は火星探査用の新しい部品、通信衛星に代わる新しい基地の部品、さらには地球に電力を送れる宇宙ステーションまでも印刷できる可能性がある。他の小惑星採掘希望者と同様に、同社は小惑星も衛星の燃料源になる可能性があると述べている。

「ミネソタ州のアイアンレンジが前世紀のデトロイトの自動車産業にとってそうであったように、必要な場所の近くに重要な資源があることになる」と、グーグル・ルナ・エック​​ス・プライズの競争相手であるアストロボティックの元CEO、デビッド・ガンプ氏は言う。「この場合、小惑星から得られる金属や燃料は、今世紀の宇宙産業を拡大する可能性がある」

競合する小惑星採掘ベンチャー企業 Planetary Resources は、ロボット宇宙船を使って地球近傍天体を利用することを目指している。同社は、ロケット燃料やパラジウム、イリジウム、プラチナなどの白金族金属の採取のために小惑星の氷を採取する計画だ。ファウンドリ計画を発表した Deep Space は、究極の目標としての希少金属をあざ笑っているようだ。「希少金属だけのために小惑星を採掘するのは経済的ではないが、宇宙での使用のために揮発性物質やバルク金属をすでに処理しているのであれば、理にかなっている」と DSI 取締役会メンバーの Mark Sonter 氏は述べた。

同社の経営陣には宇宙関連の経歴を持つ人物が数人いる。会長のリック・タムリンソン氏は世界初の宇宙旅行者デニス・ティト氏と契約を交わし、Xプライズの創設理事でもある。しかし、DSIとプラネタリー・リソーシズには大きな違いが1つある。それは資金だ。PRIの著名な支援者には、グーグルのエリック・シュミット氏とラリー・ペイジ氏、映画監督のジェームズ・キャメロン氏、ロス・ペロー・ジュニア氏(元大統領候補の息子)、宇宙旅行の先駆者エリック・アンダーソン氏、Xプライズの創設者ピーター・ディアマンディス氏などがいる。DSIはスポンサーを探している。

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